『ドラゴンボールDAIMA』の世界線はどこにあるの?
2024~2025年に放送された本作「ドラゴンボールダイマ」は、従来のシリーズとは異なる要素が数多く登場します。
そのため、
「Zの続きなの?」
「超と同じ世界線?」
「それとも別のパラレルワールド?」
といった疑問がファンの間で広がっています。
そこでこの記事では、ドラゴンボールシリーズにおける時系列を整理したうえで、ドラゴンボールダイマがどの時系列・世界線に位置するのかをわかりやすく解説します。
(※本稿は公式から世界線や時系列が明言されているわけではなく、ファン考察・推定を含みます。あらかじめご了承ください。)
ドラゴンボール DAIMA、作品の基本情報とあらすじ・登場人物
『ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)』は、鳥山明が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手がけた、ドラゴンボールシリーズ6作目のテレビアニメです。
東映アニメーション制作で、2024年10月11日〜2025年2月28日にフジテレビ系で全20話が放送されました。
物語のあらすじ
魔界側の新たな支配者となった魔人ゴマーが、地球のドラゴンボールを利用して悟空たちを子どもの姿に変えてしまうところから物語がスタートします。
ゴマーは同時にデンデをさらい、界王神界や地球にとっても脅威となる存在として描かれます。
子ども姿になった、悟空・界王神シン・ベジータ・ピッコロ・ブルマたちは、魔界の少年魔人グロリオや、王女パンジたちと協力しながら、「大魔界(魔界の三つの世界)」を旅して魔界のドラゴンボールを集めることになります。
この目的は、
- ゴマーの願いをなかったことにする(元の姿に戻る)
- さらわれたデンデを救い出す
という2つ。
舞台が地球から「大魔界」に移ることで、原作ドラゴンボールのような冒険要素と、バトルアクションが強く押し出された作品になっています。
主な登場人物
ドラゴンボールダイマに登場するキャラクターをご紹介します。
主に登場するお馴染みのキャラとダイマオリジナルのキャラクターです。
▼ Z・超から続投するおなじみのキャラ
- 孫悟空:地球育ちのサイヤ人。ドラゴンボールシリーズの主人公。
- ベジータ:惑星ベジータの王子として生まれた誇り高きサイヤ人。
- ピッコロ:元は悟空の宿敵で現在は頼れる仲間のナメック星人戦士。
- ブルマ:天才科学者でベジータの妻。原作から登場の悟空をよく知る仲間。
- 界王神(ナハレ):第7宇宙を統括する界王神。本作で本名が「ナハレ」と明かされる。
- キビト:界王神の付き人。かつてはポタラで界王神と合体していた。
▼ 大魔界側の主要キャラクター(DAIMAオリジナル)
- ゴマー:魔界の支配者となった魔人。
- グロリオ:少年魔人。宇宙船や乗り物の操縦が得意。
- カダン王:第三魔界を収める王。
- パンジ:カダン王の娘でメカいじりが得意な少女魔人。
- ハイビス:カダン王配下の魔人で、ベジータやピッコロたちを大魔界に連れて来たガイド役。物語を動かす存在。
- デゲス:ゴマーの側近・魔界側の幹部キャラ。魔界側のキーパーソン。
- ドクター・アリンス:魔界側の科学者。
- 魔人クウと魔人ドゥー:魔界側の魔人コンビ。ゴマー戦や大魔界のその後に関わる重要キャラクター。
『ドラゴンボール DAIMA』の世界観
『ドラゴンボールダイマ』は、シリーズを通じて長く展開されてきた、
- 「ドラゴンボールZ」
- 「ドラゴンボール超」
- 「ドラゴンボールGT」
従来のシリーズと雰囲気や設定が異なる部分がある「アニメシリーズ」です。
主な特徴として、悟空・ベジータらが子どもサイズになってしまう“子ども化”の設定や、舞台が「大魔界」と呼ばれる新たな領域である点が挙げられます。
さらに、悟空が如意棒を使用する描写が復活していたり、神々のビルスやウイスが姿を見せないといった、従来のシリーズとの細かな違いも話題になっています。
こうした「原点回帰の冒険テイスト」と「既存シリーズとの差異」が組み合わさっているため、
- 「既存シリーズの続きとして見るべきなのか?」
- 「別の世界線(パラレル)として捉えるべきなのか?」
という議論がファンの間で盛んに行われています。
実際、ファンの考察の中には、
『原作(Z) → DAIMA → 超 → GT』
このような時系列上の仮説を立てる声も少なくありません。
一方で、制作側が「どの世界線に位置するのか」を正式に明言しているわけではなく、これらはあくまでも考察のひとつ。
現状では、公式設定は未確定のままとなっています。
ドラゴンボールシリーズにおける時間軸や並行世界の概念
まず、ドラゴンボールシリーズにおける「世界線」を整理しておきましょう。
ドラゴンボールには、原作・アニメともに 「同じ歴史が複数に分岐した世界」 が存在します。
これは、『未来トランクス編』を中心に公式に描かれており、原作では、過去改変によって複数の未来が生まれる設定が明確に描かれています。
そしてドラゴンボールの世界では、過去を改変すると新しい世界(別の未来・別の歴史)が生まれるという仕様になっています。
【Aの世界で誰かが過去へ行って何かを変えると、Bという別の未来が生まれる。】
つまり、
- A(元の世界線)は消えない
- B(新しい世界線)が別に存在する
というマルチバース型。
これが『未来トランクス編』の基本構造です。
公式・原作で存在が確定している“世界線の実例”
以下は 物語で明確に分岐が確認されている世界線 です。
実例①:トランクスが来た「未来」世界線
この世界の特徴
- 地球は人造人間17号・18号に壊滅的被害を受けている
- ベジータ、ピッコロ、クリリンら主要戦士は死亡
- 孫悟空は心臓病で死去
- 残った戦士はトランクスのみ
→ 未来の世界線(A)※人造人間が暴れる世界
実例②:トランクスが過去へ来たことで生まれた「新しい現在」
この世界の特徴
- トランクスが「心臓病の薬」を悟空に渡す
- 悟空は心臓病で死なず、仲間たちは生存
- セルや人造人間を倒す
→ 本編世界線(B)※悟空たちが人造人間に勝利する世界、本編Z
これはトランクスが来なければ起きなかった未来であり、原作で公式に「別の世界線が生じた」ことが示される場面です。
実例③:セルが移動したことで発生した「セルの未来」世界線
セルは「トランクスの未来Aから来た」存在ではなく、
別の未来(C)で、トランクスを殺してタイムマシンを奪った未来」
から来ています。
つまり、未来だけですでに3本の世界線が存在することが分かります。
実例④:『ドラゴンボール超』での並行宇宙(第1〜第12宇宙)
ドラゴンボール超では、以下の設定が明確に追加されます。
このシリーズの特徴
- 宇宙は12個ある
- それぞれが平行宇宙(パラレルワールド)として独立している
- 第6宇宙と第7宇宙は対の関係
以上の通り、設定が構造化されています。
これは物語上で明確に定義されており、いわゆる“別世界線”とは別の概念ですが、
「複数世界が同時に存在する」
というドラゴンボールが示す世界観でもあります。
実例⑤:『超』未来トランクス編でのザマス世界
ゴクウブラック(ザマスが悟空の体と入れ替わった姿)は、別のトランクスが存在する未来の世界線(D) から来ています。
この編だけで、
- 元の未来
- ブラックが襲う未来
- ビルスがザマスを破壊した世界
- 破壊されずブラックが生まれた世界
など、複数の分岐した歴史が存在します。
実例⑥:『ドラゴンボールGT』は“別世界線”扱い
明確な公式文言はないものの、それぞれの作品には、
- GT = アニメの“別の世界線”での未来
- 超 = Z原作の未来
という設定が見受けられます。
その理由は、
- 超で描かれるウーブ登場時期と矛盾
- 神の設定(破壊神・天使)の登場タイミング
- GTでは超サイヤ人ゴッド/ブルーが存在しない
- 原作者鳥山明が直接関わっていない
など、公式に否定はされていませんが、繋がっている要素がないためです。
実例⑦:映画は基本的に各作品ごとのパラレル
劇場版の『神と神』『復活のF』は超とつながりますが、それ以外の多くの作品は、本編とは繋がらない別の世界線の扱いです。
例:
『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』
→フリーザの兄クウラは原作では存在しない。
『ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち』
→前作クウラの続編(メタルクウラ)。
『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』
→魔人ブウ編の、どこにも入れられない時系列。
このように、ドラゴンボールには様々な世界線があると理解しておくと、『DAIMA』がどの位置にあるか?が分かりやすいです。
「あの作品気になるから、もう一度見たい」という方は、DMM TVでチェックしてみてくださいね。
『ドラゴンボール DAIMA』の時系列と世界線は?公式未発表の“有力説”
さて、『ドラゴンボール DAIMA』は、ドラゴンボール本編のどこに位置するのか。
調べたところ、制作側から時系列や世界線の公式な明言がなく、ファンの間で様々な仮説が語られています。
まず、時系列に関する有力な情報・見解としては、
- 「Z改(魔人ブウ編)直後の物語」という説。
- ビルスやウイスが登場しないため「超より前」または「神の影響を受けていない並行ルート」という説。
- 公式では“魔人ブウを倒した後〇年”という具体的な時期が示されていない。
といった内容があります。
一方で、設定のズレから 「そもそも別の世界線(パラレルワールド)」 として捉える声も強く、
- 悟空・ベジータ・ピッコロらが子供化している
- ビルス・ウイスといった神キャラが一切姿を見せない
- 界王神ポタラの色が従来と異なっている
など、従来シリーズと整合しない点が複数あります。
これらを踏まえると、
『魔人ブウ編 直後のメイン時間軸で起きた出来事』
と考える説が有力です。
一方で、設定の違いから、
『パラレル(別世界線)としての考察もある』
という視点もあります。
但し、公式での明確な断定は現時点では出ていないため、複数の解釈が並立している段階と理解しておくのが自然でしょう。
ドラゴンボールDAIMAは、本編とのつながりを断定するより「ブウ編後の新作冒険」として楽しみつつ、超との整合性は今後の描写で判断するという見方が無難だと思われます。
ドラゴンボールシリーズ時系列一覧
| シリーズ名 | 放送時期 | 正史/パラレル | 内容 | 話数 | 原作巻数 |
| ドラゴンボール | 1986年~1989年 | 正史(メイン世界線) | 悟空の幼少期〜ピッコロ大魔王 | 全153話 | 1~17巻 |
| ドラゴンボールZ | 1989年~1996年 | 正史(メイン世界線) | サイヤ人〜魔人ブウ編 | 全291話 | 17~42巻 |
| ドラゴンボールGT | 1996年~1997年 | アニメ独自続編のパラレル世界線 | Zの5年後、悟空が子供になる | 全64話 | - |
| ドラゴンボール改 | 1期:2009年~2011年 2期:2014年~2015年 | 正史(メイン世界線) | Zを再編集・短縮 | 全159話 | 17~42巻 |
| ドラゴンボール超 | 2015年~2018年 | ブウ編後の正史続編 | Z後の宇宙・神の物語 | 全131話 | ドラゴンボール超 1~24巻(2025.4月時点) |
| ドラゴンボールDAIMA | 2024年~2025年 | ブウ編直後のメイン時間軸と考えられる/パラレル説もあり | 悟空たちが子供になる、ドラゴンボール40周年記念作品 | 全20話 | - |
まとめ
『ドラゴンボール DAIMA』はシリーズの歴史を残しつつも、キャラクターの子ども化や神々が姿を見せない世界観など、大胆な設定変更が加えられた作品です。
これらの違いから、時系列や世界線に対する考察が、ファンの中では楽しみのひとつとなっているようです。
DAIMAを視聴する際には、
- 『本編と同じ時間軸』
- 『完全に別世界の物語』
こんな風にして見ると、既存のシリーズの違いや作品の見え方も変わってちょうどいいかもしれません。
ぜひ、これまでのドラゴンボールシリーズの流れを振り返りつつ、『DAIMA』独自の世界観を味わってみてください。