本サイトの記事内に広告が含まれる場合があります。 漫画・アニメ

【完全版】ドラゴンボール映画の世界線まとめ|正史とパラレルの違い・公開順if分岐を全整理

ドラゴンボールの映画って、観るたびにワクワクする一方で

「この話って本編とつながってるの?」

「別の世界線の話?」

と迷いやすいものです。

実際のところ、旧劇場版(Dragon Ball〜Z期)はifストーリーが多く、時系列に当てはめにくい作品が中心です。

一方で、2013年の『神と神』以降は鳥山明さんが深く関わり、本編続編 = 正史ルートの映画へと位置づけが変わりました。

そこでこの記事では、ドラゴンボールの劇場版の世界線を整理したうえで、次のポイントを順番に解説します。

  • 劇場版はどのように見ると理解しやすい?
  • 海外と日本で異なる劇場版の認識
  • 劇場版ドラゴンボール全作品の世界線

をまとめて解説します。

「結局、どの映画がどの世界線なのか」を整理したい人は、ぜひ読んでみてください。


劇場版ドラゴンボールは正史扱い?それともパラレルワールド?

ドラゴンボールの劇場版映画については、「本編(原作・TVシリーズ)の正史に組み込まれているのか?」という疑問が昔からあります。

結論としては、多くの劇場版は本編と直接つながらない“パラレル寄りの外伝”として作られてきた、という理解が一般的です。

特に、1980〜90年代に公開された旧劇場版(無印〜Z期)は、本編ストーリーと細かな設定や時系列が合わせにくく、公式の本筋とは別のエピソードとして受け取られることが多いです。

一方で、2013年以降の映画(『神と神』以降)は鳥山明さんがストーリーや設定に深く関与し、本編続編として扱われる流れがはっきり出ています。

たとえば『復活の「F」』は『神と神』の直接続編として制作され、鳥山さんが単独で脚本も担当したと明記されています。 

ここをざっくり整理すると、こんなイメージです。

  • 旧劇場版(DRAGON BALL〜Z期)
  • 本編の“雰囲気や時期”をベースにしたif(もしも)寄りの物語
  • 本編と厳密に繋がる前提では作られていない
  • 新劇場版(2013年〜、超期)
  • 鳥山さんが原案・脚本に関与した本編続編ルート
  • TV『超』や漫画の流れと整合するよう設計  

例えば、初期の劇場版第1作『神龍の伝説』は悟空とブルマの出会いを土台にしつつ、その後の展開は映画オリジナルです。

公式ガイド(大全集系資料)でも、こうした旧映画は本編とは別枠として整理されています。

なので、映画は「本編と地続きかどうかを気にしすぎず、別の世界線の物語として楽しむ」のが自然だと思われます。


ドラゴンボールZ劇場版は本編と矛盾する「もしもの世界」

『ドラゴンボールZ』の旧劇場版(1989〜1995年公開)は、テレビ本編の流れをベースにしつつ、本編とは別の展開をするifストーリーとして作られた作品が中心です。

そのため、本編と細かく突き合わせると矛盾が出やすい、という特徴があります。

以下で矛盾が出る代表例を挙げます。


『とびっきりの最強対最強』

本編と同じ時点に当てはめようとすると悟空の立ち位置が噛み合わず、「本編とは別ルートで進んだ世界線」と考えたほうが自然です。


『復活のフュージョン‼悟空とベジータ』

登場人物の状態や地上の状況が本編と一致しないため、「ブウ編のどこかで分岐したif世界」と考えられます。

ただし、どの時点で分岐したかは公式に特定されていません。


要するに、Z期の劇場版は、

「本編の途中でこういう事件が起きた可能性のある別物語」

「本編の延長ではなく、映画だけの完結した世界」

として作られていた、と見ておくのが一番わかりやすいです。


メモ

当時の他アニメでも、映画はテレビシリーズの合間に起きた『お祭り外伝』という形式が一般的でした。

ドラゴンボールの旧映画もその延長にある、と考えるとスッと納得できます。


各劇場版の世界線:映画ごとの「ifストーリー」分岐点

ここからは「各映画が本編のどのあたりをベースにしているか」を整理します。

ただ、前提として、

  • 映画ごとの正確な分岐点は公式に明言されていない。
  • 以下は公開時期・登場キャラ・状況からの整理(推測を含む)。

というスタンスで読んでくださいね。


ドラゴンボール 劇場版
第1作『神龍の伝説』(1986)悟空とブルマの出会いまでは原作に近いが、そこから映画独自に分岐。
第2作『魔神城のねむり姫』(1987)亀仙人の修行開始時期をベースにしたオリジナル冒険。
第3作『摩訶不思議大冒険』(1988)天下一武道会周辺の要素を使いつつ、設定ごと映画独自に再構成。

いずれも「本編の一部を映画向けに再解釈した別展開」と考えると理解しやすいです。


ドラゴンボールZ 劇場版
『オラの悟飯をかえせッ!!(Dead Zone)』(1989)ラディッツ襲来前後の空気感を土台にした外伝。
『とびっきりの最強対最強』(クウラ)(1991)フリーザ戦後の状況をベースとした、フリーザ戦後に別ルートへ進んだ世界線。
『激突!!100億パワーの戦士たち』(メタルクウラ)(1992)人造人間〜セル編の雰囲気を踏まえた、もしもの新ナメック星事件。
『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』(旧ブロリー)(1993)セルゲーム前後を想定したif世界。
『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』(ジャネンバ)(1995)ブウ編中盤〜終盤の状態をベースにしたif世界。

このように旧劇場版は、本編と同じ流れを通ったように見えて、途中から別展開した世界として描かれ、原作・TV本編には影響しない独立した物語だと整理されます。


ドラゴンボール超の映画は正史に組み込まれている?

2013年以降の劇場版は、旧作と立ち位置が変わりました。

『神と神』『復活の「F」』『ブロリー』『スーパーヒーロー』は、鳥山明さんがストーリー・設定の中心に関わり、本編続編の正史ルートとして作られています。 

実際、『復活の「F」』が『神と神』の直接続編であること、鳥山さんが脚本を担当したことは公式情報として明記されています。 


つまり、超の時期の映画は、

「旧映画のような外伝」

ではなく、

「本編の出来事として積み上がる物語」

という扱いになっています。

特に『ドラゴンボール超 ブロリー』では、旧映画で人気だったブロリーを鳥山明さんが新たな設定で再構築し、公式の歴史に組み込まれた形になりました。

この点は、旧ブロリー(Z期映画)とは世界線が違う、と理解するのが自然です。


ドラゴンボールGTはパラレルワールド?『超』との世界線の違い

TVシリーズ同士の関係でも、世界線が分かれています。

『GT』は『Z』の続編として制作されたアニメオリジナルストーリーであり、鳥山明さんはタイトル命名や一部デザイン協力に留まっています。 

そのため現在の公式整理としては、

『超』 = 鳥山明原案の正史続編

『GT』 = アニメ独自の続編ルート(パラレル寄り)

と見られることが多いです。 

時間軸も噛み合うように作られているわけではないので、「超とGTは別の未来の世界線」と捉えるのがいちばん混乱しません。


海外と日本で異なる劇場版の正史(Canon)の認識

海外(特に英語圏)では、映画やスピンオフを「Canon(正史)」か「Non-Canon(非正史)」とする言い方がよく見受けられます。

例えば、旧劇場版のブロリーはNon-Canon(本編とは別ルート)だけど、『超ブロリー』のブロリーはCanon(本編の歴史に組み込まれた存在)」といった形です。

一方、日本では「作品が公式かどうか」よりも、「本編の流れ(正史)」と「映画や外伝の流れ(パラレル)」のように、公式の中でも世界線が違うという感覚で語られやすい傾向があります。

ただし、どちらの国でもファン層やコミュニティで言い方の温度差があるので、「そういう呼び方をしている」くらいのニュアンスで捉えておくといいでしょう。


劇場版ドラゴンボール全作品の世界線(公開順)

さいごに、ドラゴンボールの劇場版を公開順にぜんぶ並べて、「どんな世界線(正史/ifパラレル寄り)として見ると納得しやすいか」を整理していきます。

旧劇場版は本編と完全に噛み合うわけではないので、本編のどの時期の空気感を土台にしていそうか?という目線で位置づけています。

「どの映画がどの世界線なのか一気に把握したい」という人は、ここを読むだけで全体像が掴めるはずです。

※作品一覧と公開年は公式年表・主要データに基づきます。

①ドラゴンボール 神龍の伝説(1986)

  • 土台の時期:原作序盤(悟空とブルマが出会った直後あたりの空気感)
  • 世界線の扱い:本編と同じ導入から始まりますが、以降は映画オリジナル展開なので、“本編とは別の物語(パラレル寄り)”として受け取られるのが一般的です。

②ドラゴンボール 魔神城のねむり姫(1987)

  • 土台の時期:亀仙人の修行開始〜天下一武道会前の雰囲気
  • 世界線の扱い:修行の時期を使いつつ事件が映画独自なので、本編とは切り離した“もしもの冒険”と考えられます。

③ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険(1988)

  • 土台の時期:レッドリボン軍編〜第22回天下一武道会前後の要素をミックス
  • 世界線の扱い:原作の設定を借りながら大きく組み替えているため、パラレル寄りの再構成作品と思われます。

④ドラゴンボールZ(オラの悟飯をかえせッ!!)(1989)

  • 土台の時期:ラディッツ襲来前後の空気感
  • 世界線の扱い:悟空・ピッコロ・悟飯の関係性が本編序盤に近い一方で、本編にそのまま挟むのは難しい外伝型(if寄り)と捉えられます。

⑤ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ(1990)

  • 土台の時期:サイヤ人襲来前後〜ナメック星編に入る前のイメージ
  • 世界線の扱い:敵や事件が完全に映画独自なので、本編から分岐した“もしもの事件”と考えるのが自然です。

⑥ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦(1990)

  • 土台の時期:サイヤ人編〜ナメック星編序盤の雰囲気
  • 世界線の扱い:ターレス襲来という映画独自イベントなので、if寄りのパラレルストーリーとして見るのが一般的です。

⑦ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空(1991)

  • 土台の時期:ナメック星編後半〜フリーザ戦期の空気感
  • 世界線の扱い:本編とタイミングを合わせようとすると細部が噛み合わないため、“本編と似た流れを経た別の物語”と考えられます。

⑧ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強(1991)

  • 土台の時期:フリーザ戦後の雰囲気を土台にしているように見える
  • 世界線の扱い:本編と完全一致する時点は示されていないので、「フリーザ戦後に別ルートへ進んだ世界線と考えられる」程度に留めるのが安全です。

⑨ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち(1992)

  • 土台の時期:フリーザ戦後〜人造人間編の空気感
  • 世界線の扱い:新ナメック星での事件が映画独自のため、本編とは別のif事件と捉えられます。

⑩ドラゴンボールZ 極限バトル!!三大超サイヤ人(1992)

  • 土台の時期:人造人間編〜セル編の雰囲気
  • 世界線の扱い:人造人間13号たちの登場が映画オリジナルなので、“セル編近辺のif世界”と考えられます。

⑪ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦(1993)

  • 土台の時期:セルゲーム前後の空気感を踏まえているように見える
  • 世界線の扱い:ブロリー初登場の設定は映画独自で、本編にも反映されないため、パラレル寄りのifストーリーと整理されることが多いです。

⑫ドラゴンボールZ 銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴(1993)

  • 土台の時期:セルゲーム後のように見える構図
  • 世界線の扱い:ボージャック事件が本編に存在しないため、セル編後に別事件が起きたif世界と見るのが自然です。

⑬ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない(1994)

  • 土台の時期:ブウ編序盤〜中盤の雰囲気
  • 世界線の扱い:旧ブロリー再登場は映画内設定で完結するので、本編とは別のifストーリーと考えられます。

⑭ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ(1994)

  • 土台の時期:ブウ編期の空気感
  • 世界線の扱い:バイオブロリーの事件は映画独自です。ブウ編周辺のif事件と捉えられることが多いです。

⑮ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ(1995)

  • 土台の時期:ブウ編終盤に近い雰囲気
  • 世界線の扱い:登場キャラの状況から「ブウ編のどこかから分岐したif世界」と見る説が多いですが、分岐点は公式に特定されていないため断言はできません。

⑯ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる(1995)

  • 土台の時期:ブウ編後半〜後日談に近い雰囲気
  • 世界線の扱い:タピオン/ヒルデガーン事件は本編に無いので、ブウ編周辺のパラレル外伝として整理されます。

⑰ドラゴンボール 最強への道(1996)

  • 土台の時期:原作序盤の再構築
  • 世界線の扱い:いわゆる「少年期リメイク映画」で、本編の直接続きではないため、別で構成された作品(パラレル枠)と考えられます。

ここまでが、いわゆる旧劇場版 = if・パラレル寄りの映画群です。


まとめると、

  • 本編の“ある時期の空気感”を土台にする
  • ただし事件は映画独自で本編に影響しない
  • 分岐点は公式に固定されていない

という作り方が共通しています。 


そして、ここから“正史側に組み込まれる映画”です。

⑱ドラゴンボールZ 神と神(2013)

  • 土台の時期:魔人ブウ討伐後〜Z最終話前
  • 世界線の扱い:鳥山明さんの原案・再構築による本編続編ルートとして作られ、TV『超』にも取り込まれました。 

⑲ドラゴンボールZ 復活の「F」(2015)

  • 土台の時期:『神と神』の直後
  • 世界線の扱い:公式に『神と神』の続編として制作され、鳥山さんが脚本を担当した映画です。正史の世界線の出来事として扱われます。 

⑳ドラゴンボール超 ブロリー(2018)

  • 土台の時期:力の大会後(TV『超』最終盤の後)
  • 世界線の扱い:鳥山さんが新設定でブロリーを再構成し、公式ストーリーに組み込まれた“新ブロリーの正史エピソード”です。 

㉑ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022)

  • 土台の時期:ブロリー後の正史のルート上
  • 世界線の扱い:公式年表でも“超”の劇場版として位置付けられ、正史ラインの続編映画として整理されます。

まとめると、

  • 鳥山明さんがストーリー原案・脚本に深く関与している
  • TV『ドラゴンボール超』や漫画版と同じ正史ルート上の出来事として扱われる
  • 旧劇場版のような「if分岐の外伝」ではなく、本編の歴史に積み上がる続編

といった形です。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

-漫画・アニメ